福寿小BLOG

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夏休み

掲載日:2023.07.27
できごと

 スキーにのめり込んでいた時期があります。

 子どもの頃から野球に明け暮れていたので、スキーとの出会いは遅く、その遅れを取り戻そうと躍起になって、冬になると毎週山に通い詰めていました。

 何事もそうですが、上達すればするほど、そこからのステップアップが難しくなります。

 

 朝から晩まで滑っているのに、イメージ通りに滑れない。

 頭では理解しているのに、身体がその理解通りにトレースできない。

 壮大な自然に魅了されてのスポーツであることと、やればやるほど難しくなる楽しさにのめり込み、来る日も来る日も寝食を忘れて滑っていました。

 

 あるとき、師匠が仰いました。

「あのね、スキーが本当に上達するのは夏なんだよ。」

 

 シーズン最後の滑りを終えると、ギアを丁寧に補修し、倉庫に仕舞い込みます。次のシーズンまでは滑ることが出来ません。そこで、夏場はどうするかというと、私を含めて多くのプレーヤーは、動画を見てはイメージを膨らませたり、身体を造るための基礎トレーニングを繰り返します。

 実際に滑る作業より、滑る準備の作業の方がスキーを上達させるのだと。

 

 夏休み。

 学校に子ども達の姿はありません。

 授業も活動もいったんストップです。

 師匠の言葉を借りるなら、学校が成長を遂げるのは、このストップしているときなのでしょう。

 私たち職員は、日頃出来ないことをここぞとばかりにしています。

 

 職員室では、職員同士がゆっくりと話しをしています。

 研修に参加している職員も沢山います。

 

 授業の準備だけが上達ではありません。

 9月、心と身体をうんと太らせて子ども達の前に立てるよう、日頃読めなかった本をじっくりと読んでいます。感動を子ども達に伝えられるよう、遠くに足をのばし、いろいろな景色を眺め、様々な体験をし、美味しいものをたっぷりと食し、五感を鍛えています。

 

 子ども達もきっと同様でしょう。

 お互いに逞しさを増して、8月28日に会いましょう。

 良い夏を!

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