福寿小BLOG

福寿小BLOG

特別な旅

掲載日:2024.10.29
できごと

 この時期になると必ず蘇ってくる言葉と風景があります。

  

 「坊たち、おっきくなったら彼女を連れてもう一回ここにおいで!」

  

 若草山のふもとにあるお土産屋さんで、人の良さそうなレジのおばちゃんに言われました。

 おばちゃんの顔も声音も覚えていないはずなのに、脳内には鮮明に蘇るのはなぜ?

 そのとき、誰といたのかも思い出せないのに、そのときの場面が鮮明に蘇るのはなぜ?

 おっきくなって彼女を連れて行きました。そのときのシーンは全然蘇ってこないのに、6年生のときのあのシーンは何度でも鮮明に蘇るのはいったいなぜ...。

  

 "人生に一度きり"は、突き詰めて考えれば、毎日のすべてが都度一度きりなわけだけれど、修学旅行という特別なものは、メモリアルな意味も含めて、この"一度きり感"がとりわけ高いよね。

 だから、高揚の度合いもとりわけ高いと思う。

 楽しみ感もこの上なく高い...のが、一般的。

  

 でも、実は6年生のときの僕は、楽しみ感よりも、不安感や憂鬱感の方がまさっていた記憶があるんだなあ。友達とうまくいっていなかったから...。

 それが半世紀を経た今となっては、すべてが"なつかしさ"という温かな風呂敷に優しく包まれて、なんかしらん、いい思い出になっているのがとっても不思議...。

  

 ようするに修学旅行ってのは、いろいろな意味で特別なんだなあ。

  

 きっといま、多くの人がとっても楽しみに思っている反面、少なからず不安や憂鬱を抱えている人も何人かはいるはず。そんな仲間が居るってことをちゃんと心にとめていれば、この旅はとっても素敵な旅になるはず。

 人生に一度きりの修学旅行を"とびきりの一度きり"に。

 よろしくたのむね。

修学-0333.jpg

DSC07507.JPG

 DSC07556.JPG