中島中BLOG

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青春18きっぷ

掲載日:2022.07.20
全校

 なんという素敵なネーミングだろう。

 

 「青春18きっぷ」

 

 そもそも言葉の響きがいい。

 50歳をゆうに超えた私が聞いてもわくわくする響きがある。

 「このきっぷを手に、ちょっとどこかに行ってみようかな」と、心がそわそわする。

 きっと、HPを見てくださっている保護者の方のほとんどが、一度は利用したことがあるのではなかろうか。もちろん私も何度かお世話になった。

 目的地までひとっ飛びの新幹線とは違って、少しゆっくりの列車の旅というのがまたいい。

 好きな場所で自由に乗り降りできるのも素敵な要素だ。

 

 わが息子も例にもれず、高校生最後の年に、このきっぷを握りしめて、ひとり、列車に乗り込んだ。

 3年間、ろくに連絡も寄こさなかった彼だが、このときは何度かLINEを送ってきて私たちを喜ばせてくれた。

「こんな風に、ぼうっと電車に揺られるの何年ぶりだろ」

「京都って、こんな素敵な街やったんや。」

「電車、がらがら(笑)」

「窓から瀬戸内海が見える。もう、かれこれ1時間眺めてるけど全然飽きない」

「九州上陸! まずは博多ラーメンだ!」

「すごいよ! さながら鬼ヶ島!」

「フェリー、でか!(驚)」

「瀬戸大橋と朝陽のマッチング。幻想的やわあ」

  など、など。

 

 

 明日から夏休みが始まる。

 生徒には、「夏休みにしかできないこと」や、「夏休みだからできること」に是非トライしてもらいたいと願う。

 その提案の一つで、「時間を0.8割にして過ごす」というのはどうだろう。

 

 普段、中学生は忙しい。

 親も忙しい。

 時間に追われて、時間に流されて、時間に呑み込まれて過ごしている...

 

 時間の流れが早いと、見過ごす「景色」がその分多くなる。

 時間の流れが早いと、聞き逃す「言葉」がその分多くなる。

 時間の流れが早いと、味わい逃す「味」がその分多くなる。

 時間の流れが早いと、お互いに触れている暇もない...

 時間の流れが...

 

 遅くしてみよう。

 遅くしてみたら、きっと、いろいろと気づくんじゃないだろうか。

 遅くしてみたら、きっと、いろんな素敵に出会えるんじゃないだろうか。

 

 夏休みは時間がある。

 いつもの0.8割のペースで過ごして、親と触れ合えたら素敵だ。

 いつもよりゆっくりと過ごして、子どもに向き合えたら素敵だ。

 

 生徒諸君、気づいた頃には君はもう大人だ。

 保護者の皆さま、気づいた頃には子どもはもう手を離れています。

 スローに過ごす一日をご提案させて頂きます。

  

 

 4月より4ヵ月間、学校にご理解とご協力をくださり、ありがとうございます。

 素敵な夏休みをお過ごしください。

    (中島中学校職員一同)